1. METZ CONNECT の CAT6A RJ45 Field Plug Pro が高周波特性を引き出す
他社のCAT6Aフィールドプラグは、
内部導体の裸線部が長かったり、シールドのカバー範囲が浅かったり、
単層のメタルシェルで終わることが多く、10G帯域では性能劣化が起きやすいです。
しかし、METZ の CAT6A RJ45 Field Plug Pro は次の特徴があります:
● (1) 階層構造(Layered Structure)
ペア同士の位置を段階的にずらし、NEXT(近端漏話)を大幅に低減。
● (2) プラグ奥深くまで入り込む“極限シールド”
シールドの途切れがほぼゼロで、高周波ノイズ侵入を防止。
● (3) 高精度基板(PCB)内蔵
インピーダンス整合をコネクタ内部で補正し、
反射損失(RL)を改善 → 10GBASE-T特性の安定性が向上
● (4) 外乱環境でも波形が崩れにくい
高周波ノイズカット構造で、産業用途特有のモータ/インバータノイズにも強い。
3. AWG22単線 S/FTP を装着できる数少ないRJ45プラグ
一般的なRJ45フィールドコネクタはAWG22に対応していません。
● METZ CONNECTのCAT6AフィールドプラグはAWG22単線に対応
太い単線を確実に保持し、
電気的接続品質と高周波整合性が維持できる構造になっています。
4. CAT7A(S/FTP)× CAT6A RJ45 の組み合わせが“最適解”
CAT7Aケーブルを使っていても、
コネクタ側がCAT6A相当の性能を出せなければ、
システム全体としてはCAT6Aレベルに落ち込んでしまいます。
しかし METZ CONNECT の場合は:
- ケーブル → CAT7A級の帯域・遮蔽性能
- コネクタ → 階層構造・基板内蔵・極限シールドで10G帯域を最適化
- AWG22単線に完全対応
- シールド連続構造で外乱ノイズに極めて強い
このため、フィールド環境でもCAT6A性能を最大限引き出すことが可能になります。
■ METZ CONNECTのCAT7A単線 S/FTP(AWG22)+ CAT6A RJ45 Field Plug Pro
→ 最高レベルでCAT6A性能を発揮できる理由
1. CAT7Aケーブルの“帯域余裕”がCAT6A性能を底上げする
10Gbps伝送(CAT6A)は約500MHz帯域を使用しますが、
CAT7A S/FTPは1000MHz以上の帯域性能を持つケーブルです。
つまり、CAT6Aを動作させる場合でも:
- 周波数帯域に大きな余裕
- 減衰(IL)が小さくなる
- ノイズによる波形劣化の影響が軽減
- 外乱環境でも安定性が高い
“余裕をもって”CAT6A性能を発揮できる構造になっています。
■ まとめ
METZ CONNECTのCAT7A単線 S/FTP(AWG22)+ CAT6A RJ45 Field Plug Pro は…
✓ 階層構造でNEXTを大幅低減
✓ 基板内蔵でインピーダンス整合が最適化
✓ 深いシールド構造で高周波ノイズに極めて強い
✓ AWG22単線ケーブルを確実に装着できる
✓ CAT7Aの帯域余裕とS/FTP構造がCAT6A性能の底上げに貢献
✓ 他社には実現困難な“フィールドでのCAT6A性能維持”を可能にする
=CAT6Aを「規格通り」ではなく、「最大性能」で使える数少ないソリューション





アドバンテージ
(1)信号線の線径
一般的にRJ45プラグは、信号線1本の外径が1mm程度に設計されています。しかしながら様々なアプリケーション(例えば単芯)を満たすためには対応できる外径をもう少し大きくする必要があります。Metz Connect製のRJ45金属ボディ”フィールドプラグプロ“は外径1.6mmまで対応できる構造にしました。直径1.6mmの電線を8本並べるとDIN EN 60603-7-1で規定されているプラグの全幅11.63mmに収まりません。そこで4本ずつ並べる2階層構造にしております。
(2)カテゴリに適合させる最適化
DIN EN IEC 60603-7-51に準拠(シールド付き固定プラグ-コネクタのタイプ最大500MHz)またデータ伝送速度25G,40Gにも対応しております。伝送速度を保証するためコネクタ内部にはインピーダンスを整合させるための基盤を設けております。
(適合型式)
Cat5 :1401405012PI 100M, 100MHz (プロフィネット 4本)
Cat6A :130E405032-E 10G, 500MHz
Cat7A :130G405032-E 25G, 1250MHz
Cat8 :130H405032-E 40G, 2000MHz
(3)大径ケーブルに対応
太い信号線と2重シールド構造の組み合わせはシース外径が大きくなります。大径のケーブルに対応するため適応シース外径をφ5.5~φ10.5に設定しております。
(4)クロストーク及び外部ノイズの抑制
コネクタ内では各信号線がシールドからむき出しになり近接して配置されます。 この間はツイストペアも解かれ、電流の漏れや耐ノイズ対策が完全に無防備で環境に対して危険な状態になります。 特に信号送受信で使用される(3-6)と(4-5)のペアが近い配線になるので要注意です。Metz Connectはこれらの問題を解決しクロストークを抑制するため以下の対応をしています。
- ツイストペアが崩れてコネクタピンに接続するまでの距離を極力短くした
- 信号線(8本)の配列を2階層(4本ごと)にすることで信号線間の隙間を大きくした
- 送受信で使用される(3-6)と(4-5)のペアを2階層に分けて対角線上の遠い位置に配置した
- ガドリニウム亜鉛合金ダイキャストの強靱な金属ボディで外部ノイズ遮蔽率を向上

信号線配線

IDC(圧接端子)
(5)専用工具を使用せず安定した組み付けができる
Metz ConnectはIDC(圧接端子)を採用しています。ボディ下側の絶縁フレームに指定色の穴(4カ所)と溝(4カ所)に信号線を挿入しはみ出したケーブルを切断します。その後、ボディ上側をかぶせてロックすることで完了です。圧着の場合は工具が専用になることと、圧着力(アナログ)によるばらつきが品質に影響しますが、Metz ConnectのIDC(圧接端子)はアナログ要素がないため作業者による品質のばらつきが減少します。
(適用箇所)
- ケーブルが長くなりその経路にノイズ発生源(高電圧、高電流、高周波等)がある場合
- 産業機械の制御盤内(200V~400Vの高電圧の影響、ソレノイド、リレーの電磁回路の影響)
- センサー、カメラ等による精密なデータ転送を行うシステム
- ビル内配線の単線配線
*精密なセンシング、画像処理にノイズが影響すると転送速度が低下し不安定になる可能性があります。その場合センシングデータや画像データが遅延し、あるべき精度が維持できなくなる場合が予想されます。イーサネットケーブルのシールド処理は必須条件です。
